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2006年8月16日 (水)

終戦記念日が過ぎて

一日遅れのエントリ。というか、8/15が終わって振り返るという独白です。

昨日、何にびっくりしたって、TVのニュースが終戦記念日にちなんだ話題やトピック、各地の行事を取り上げることより、殆ど小泉首相の8/15靖国強行参拝の話題「のみ」に終始したこと。

8/15って、昔のテレビでは当時の玉音放送が流れたり、敗戦に涙したり安堵したりした当時の映像が流れて、第二次大戦の終結とマッカーサーの来日動画、昭和天皇との並んだ記念撮影など流れたものじゃなかったっけ? 

8/15が終わっても、「ああ、終戦記念日だったんだなぁ」という感慨がいまひとつ湧かなかった。人に言われて思い起こすことではないかもしれないけど、現代のTV世代の子達には、やっぱり必要なことなんじゃないだろうか。靖国参拝の話題も、もっと掘り下げて報道するならいい。なぜこんなに他のアジア諸国が反対しているのか、の理由を最近見つかった昭和天皇の側近のメモの話題などもからめて掘り下げるとか。でも、結局次期総理選との話とのからみで終始していたように思う。

そういう意味では、原爆投下の8/6、8/9日にもその話題は殆ど無いに等しかったのではないか。今の若者は、ヒロシマ・原爆はともかく、長崎にも落とされたこと、落とされた日、なぜそのような都市が選ばれ、そのような日になって、どのような影響が起き、今も原爆症のことで訴訟が続いたり、亡くなった遺族がようやく名簿で発見された、など、その悲惨さだけでなく、61年たった今も苦しめられいたり、最近になって放射線で「戦士」した人もいるのである。そういうことは、くどいようであっても、もっともっとNHKあたりが特番を組んでも良かったのではないか、と思っている。

草の根運動は、逆に若者の間に根付いてきているようだ。でも、マスメディアには適わない。

私は、私の世代で出来る範囲の戦争に対する思いを息子に伝えている。当時、息子の祖父母、曽祖父母がどうやって生き延びたのか。飛行機好きの息子はB29と東京大空襲は知っていても、その地上でどんな地獄絵が描かれていたのか、年齢に合うように数年ごとに伝えている。科学好きの息子に、科学の可能性とその脅威を知って欲しくて。息子は、本でいくらでも知っていると言う。でも、写真や動画に勝る「擬似現実」が他にあろうか。悲惨すぎるから絵本だけで済ませる年齢は、そろそろ過ぎている。今年、来年は面倒がる息子を連れて一度ちゃんとそういう展示を見に行こうと思っている。

話が逸れた。TVは、暗くったって、視聴率が低くたって、いいじゃない。もっと8月に流さなきゃいけない情報があるはずだ、と番組制作側は気づいてほしい。それはきっと親よりもTVの影響の強い子ども達に必ずや影響を与えると思うから・・・。それができるのは国営放送だけだと思うけどね・・・。

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